ブランドについて
自然への敬意と、受け継がれる職人の技から生まれた
アイアンウッドクリスタルの物語。
創業の物語
アイアンウッドクリスタルは、2008年、東京・清澄白河の小さな工房から始まりました。創業者の鈴木雄一朗は、ボルネオ島の熱帯雨林でアイアンウッド(ウリン材)の原木と出会い、その比類なき重さと密度、そして何百年もの時間が刻んだ深い木目に、深く心を動かされました。
帰国後、宝石研磨の師匠であった父の工房でクリスタルの研磨技術を学びながら、二つの素材を融合させる独自の技法を模索。試行錯誤の末、木の繊維とクリスタルの結晶構造が互いを補完し合う接合技術を開発し、現在のブランドの礎を築きました。
現在は、東京・江東区清澄に本社と工房を構え、国内外の熟練職人6名とともに、年間制作数を意図的に限定した完全受注制のもの作りを続けています。
2008年
東京・清澄白河に工房を開設
ボルネオ島でアイアンウッドと出会った鈴木雄一朗が帰国後、2名の職人とともに創業。
2012年
独自接合技術の確立
木とクリスタルを有機的に融合させる特許技術を開発。初の展覧会を六本木で開催し、大きな反響を呼ぶ。
2017年
パリ・ミラノへの進出
欧州の主要ギャラリーへの作品提供を開始。日本の美意識が世界から注目を集める。
2026年
新コレクション発表
創業18年を記念した限定コレクション「刻(こく)」シリーズを発表。時間と素材の対話をテーマに。
職人の哲学
私たちの工房では、すべての工程を手仕事で行います。アイアンウッドの加工には、通常の木材加工とは異なる特殊な刃物と技術が必要です。素材の硬度は金属に匹敵し、一度の誤りが取り返しのつかない傷を残します。だからこそ、職人は素材と向き合う時間を何より大切にしています。
クリスタルの研磨においては、石の内部に潜む光の道筋を見極め、その素材が最も輝く角度と形状を見出すことが求められます。この「見極め」の眼は、10年以上の修練なしには培われません。
二つの素材が出会う「接合部」は、アイアンウッドクリスタルの作品において最も重要な部位です。木の温もりと石の冷たさが境界を失い、自然に溶け合うように——その緊張と調和の瞬間を作り出すことが、私たちの最大の技術的挑戦です。
「急ぐことは、素材への侮辱である。
木も石も、待つことを知っている。」
— 鈴木雄一朗 / 創業者
私たちが大切にすること
アイアンウッドクリスタルを貫く三つの価値観。これらは単なる理念ではなく、日々の制作活動のあらゆる場面に息づいています。
美(び)
日本の美意識である「わびさび」と「間(ま)」を根底に持ち、余計なものを削ぎ落とした先に残る本質的な美しさを追求します。飾りではなく、素材そのものが語る静かな美。
技(わざ)
何十年もの修練によって培われた職人の技術は、機械では決して代替できません。一つの作品に込められた無数の判断と手の記憶が、見る者に確かな感動を伝えます。
自然(しぜん)
素材は自然界からの贈り物です。責任ある調達と、素材への深い敬意を持ち、アイアンウッドとクリスタルが生きてきた時間を作品の中に息づかせます。
「私が作りたいのは、物ではない。
時間である。素材が生きてきた何百年という時間、
職人が向き合ってきた沈黙の時間、
そして使い手が手にした瞬間に生まれる
新しい時間——それらすべてを一つの作品に宿らせたい。」
鈴木 雄一朗 / Yuichiro Suzuki
Iron Wood Crystal 創業者